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       ドクターホーワ放送室 特別番組
    「わが社にとっての環境問題」 

        
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 古紙・鉄スクラップ 輸出量急増
    国内に余剰感、中国で需要拡大


2001/07/10

(日本経済新聞2001年7月9日夕刊)

 再生用素材である古紙や鉄スクラップの輸出量が急増し、
今年度はいずれも過去最高になる見通しだ。

 とりわけ高い経済成長が続く中国が買い付けを増やしており
両商品とも日本にとって最大の輸出相手国になった。

 紙や鉄鋼の減産ムードが広がる国内では、再生用素材の
荷余り感が強いが、段ボールや鉄鋼製品の増産にやっきな
中国には、絶好の調達先となっている。

 日中間に主要素材のリサイクルルートが定着し始めた。


 
製紙原料となる古紙は、5月の輸出量が、前年同月比2.1倍
11万9000トンと、初めて10万トン台を記録。

 新聞古紙の輸出価格は、1キロ5円前後(問屋店頭渡し)と
1年前の約半値。
 段ボール古紙は1キロ3.8円(同)と約4分の1の水準だが
日本製紙が4月から新聞古紙輸出量を倍増するなど、輸出市場
の開拓に力を入れている。

 今年の輸出量は90万トンを超え、過去最高だった98年
(56万トン)を大幅に上回る見通し。

 古紙回収量に占める輸出の割合も、4月で5.5%と前年同月
(1.7%)にくらべ急増。

 最大の輸出先は4月にタイを抜き去った中国。
5月は3万5千トンと前年同月の約12倍に急増した。

 中国では、日本の家電や衣料品メーカーなどの生産拠点が
増え、包装資材である段ボールや印刷用紙向けに原料古紙の
需要が拡大している。
 
              (中略)

製鋼原料の鉄スクラップも5月の輸出量が43万8千トンと2ヶ月
連続で前年同月比2.3倍。
 国内発生量に占める輸出比率は4月で12.7%と二桁にのせた。

 5月の輸出量のうち中国向けは、前年同月比2.9倍の
21万8千トン。
 昨年10月から韓国を上回って輸出先トップを続け、輸出量の
半分を占める。

 今年度の全輸出量は過去最高だった1998年度(447万トン)を
上回る可能性が高い。

 年産1億2800万トン(2000年)と、世界1の粗鋼生産を誇る
中国は、生産量を年率8%台で増やしており、鉄鋼メーカーは
製鋼原料の調達に追われている。

 日本の鉄スクラップ価格が過去最安値の1トン6100円前後と
国際的にも割安なため引き合いが強い。
 日本の商社にとっても中国向けは韓国や国内向けよりも割高に
売れることから最近は積極的に対中輸出を増やしている(総合商社)
という。

 両素材とも製紙会社や電炉の減産で需要が落ち込む一方、
古紙は自治体などの回収、鉄スクラップは企業のリストラに伴う
工場やビルの解体などで発生量が急増。
 国内のリサイクル市場は需給は緩く、価格が低迷している。


 
(ドクターホーワのひとりごと)

 地球的規模でリサイクルが促進されること自体は、とてもいいこと
なのでしょう。
 
 しかし、国内のリサイクルで集められた資源には、われわれ
日本人の決して少なからぬお金(税金)や貴重な労力という大きな
コストがかかっているはず。

 それが、日本の国内で有効に還流せず、他国を潤す安い資源
として輸出されているという現状は、どこかいびつで間違っている
という気がしてならないのですが、、、



    
































































                          
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