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  『 障害者雇用の話  その2 』
                       
2003/03/25

  前回、「障害者雇用納付金」により徴収されたお金を
財源に、障害者の雇入れや継続雇用を維持する事業主に
対し、助成金を支給していると述べました。
 
 今回は、その助成金の詳細についてです。

1)障害者作業施設設置等助成金

 障害者を常用労働者として雇い入れるまたは継続して
雇用する事業主で、その障害者が障害を克服し作業を容易に
行えるよう配慮された施設または改造等がなされた
設備の設置または整備を行う
(賃借による設置または整備を含む)場合に、
その費用の一部を助成するものです。

例:障害者用のトイレ、スロープ、昇降機、作業機械など。


2)障害者福祉施設設置等助成金


 障害者を継続して雇用している事業主または
当該事業主の加入している事業主団体が、
障害者である労働者の福祉の増進を図るため、
保健施設、給食施設、教養文化施設等の
福利厚生施設の設置または整備にあたって、
障害者が利用できるよう設置または整備する場合に、
その費用の一部を助成するものです。
 
例:休憩室、体育館、食堂、図書室など。



3)重度障害者介助等助成金

 重度身体障害者、知的障害者、精神障害者または
就職が特に困難と認められる身体障害者を雇い入れるか、
継続して雇用している事業主が、障害の種類または
程度に応じた適正な雇用管理のために必要な介助等の
措置を実施する場合に、その費用の一部を助成する
ものです。

例:介助者の配置、委嘱


4)重度障害者通勤対策助成金


 重度身体障害者、知的障害者、精神障害者または
通勤が特に困難と認められる身体障害者を雇い入れるか
継続して雇用している事業主、またはこれらの障害者を
雇用している事業主の加入する事業主団体が、これらの
障害者の通勤を容易にするための措置を行う場合に、
その費用の一部を助成するものです。

例:住宅・通勤用バスや自動車の購入・賃借、
  駐車場の賃借、住宅手当の支給など




5)重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金


 重度身体障害者、知的障害者または精神障害者を
多数雇い入れるか継続して雇用し、かつ、安定した雇用を
継続することができると認められる事業主で、これらの
障害者のために事業施設等の設置または整備を行う場合に、
その費用の一部を助成するものです。



6)障害者能力開発助成金

 障害者の職業に必要な能力を開発し、向上させるための
教育訓練事業を行う事業主またはその団体、
社会福祉法人等が、能力開発訓練のための施設等の
設置または整備を行う場合、その能力開発訓練事業を
運営する場合、または障害者である労働者を雇用する
事業主が、障害者である労働者に障害者能力開発訓練を
受講させる場合に要する費用の一部を助成するものです。


7)障害者雇用支援センター助成金

 都道府県知事の指定を受け、授産施設等の
福祉関係施設に入所している障害者や職場に
定着することが困難な障害者等、就職が特に困難な
障害者の職業的自立を支援するため、福祉部門と
雇用部門が連携を図りながら、市町村レベルで
就職から職場定着に至るまでの相談、援助を
一貫して行う施設等の設置または整備を行う場合、
またはその自立支援業務の運営に要する費用の一部を
助成するものです。

例:教室、実習室、保健施設など



これらの助成金の内容、申請手続き等(愛知県)は下記へ。
公共職業安定所でも問い合わせ可。


◆愛知県障害者雇用促進協会◆
 名古屋市中村区名駅4−5−28 近鉄新名古屋ビル5階
 052−566−1863



●厚生労働省の調査から最近の障害者雇用の現状を
 みますと、現在、実際に企業、国、地方公共団体に
 雇用されている障害者は、約516,000人
 (平成10年11月現在、常用労働者5人以上雇用事業所)。

 その内訳は、身体障害者396,000人、
          知的障害者69,000人、
          精神障害者51,000人  です。


 一方、障害者の就労意欲は、近年確実に高まっています。

 障害者の有効求職者数は、直近の統計(平成12年度末)
では、約132,000人で、その前の年を約6,000人上回り
過去最高の求職者数となっています。

 これに対し、民間企業の障害者の実雇用率は、
1.8%の法定雇用率が適用される一般の民間企業
(常用労働者数56人以上規模の企業)では、
1.49%(平成13年度)というのが実情です。

 この不況下で、雇用率はその前年と同率を維持したものの、
法定雇用率未達成企業の割合は56.3%と、その前年の
55.7%をわずかに上回っています。
 

●現在の日本社会は、近年の長引く不況の影響で、
 雇用・就労の面において非常に厳しいのが現状です。

 そのような中で、偏見かもしれませんが障害者を雇うことは
 厳しいことだと思います。

 ただ、昨年5月に改正された障害者雇用促進法では、
職場適応援助者(ジョブコーチ)事業を創設しています。

 これは、職場適応援助者(ジョブコーチ)が雇用の前後に
一定期間、直接、職場に対して、障害者の職場適応に
必要な助言、職務や職場環境の改善の提案など
きめ細かな支援を行うもので注目を浴びているものです。

 障害者を雇うことにより
  1)作業工程が細分化され効率が上がった 

  2)社員がやさしくなり人間教育面に効果があらわれた、

 という結果もあります。

 このコーナーを読んで、障害者について少しでも
考えていただけたら幸いです。


                     (佐藤)


 中部労務管理センター (社会保険労務士事務所)
 
人事労務管理研究所  (人事労務コンサルタント)
   ⇒ホームページはこちら http://www.jinjiken.co.jp


                     
                     
(ドクターホーワよりのご紹介)

 
中部労務管理センターの佐藤さんは、昭和47年生まれの
29歳。
 とにかく熱意のある好青年で、社会保険労務士の資格も
有しています。

 若さと、熱意が売り物の中部労務管理センターです。
 
 

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