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飲料水汚染対策

Q1:建物内で飲料水が汚染されるのは、どのような場合が
    ありますか。

 それは、設備のシステムや構造そのものに起因するものと、
使用勝手や不適切な維持管理によるものがあります。
 
 設備そのものに起因するものに は、大きく分けて次の3つがあります。

(1) クロスコネクション
(2) 逆サイホン作用
(3) 不適切な貯水槽の設置
(4) 不適切な配管材料の使用

 クロスコネクションとは、飲料水の配管とそれ以外の配管が直接的に
接続されていることです。
 圧力の変化などにより、飲料水の系統にその他の液 体などが逆流する
ことがあるので、禁止されています。
 しかし、再生水な どの配管がある建物では、それらの誤接続による事故
例も発生しています。

 逆サイホン作用は、断水等で配管内に負圧が発生した場合に、器具内
の水などが吸い込まれる現象をいいます。
 これを防止するために、洗面器な どでは水栓の末端と、あふれ縁との間
に一定以上の垂直距離を確保すること が義務付けられています。
 これを、吐出口空間と言います。
 あふれ縁とは排水管が詰まった場合に、器具から水が溢れてくる高さの
ことです。
 大便 器のように吐水口空間が設けられない場合は、バキュームブレーカ
などにより、逆流を防止しています。

 三つ目の不適切な貯水槽についてですが、 最近の貯水槽はいわゆる
六面点検と言って、周囲に点検スペースを確保することが、義務付けられて
います。
 しかし、昭和50年頃までの受水槽の多くは、最下階の床下を利用したもの
で、隣接した排水槽から汚水が浸み込んだり、床上から他の水が混入
することがありました。
 このような受水槽が現在でも利用されている建物もあります。
 また、六面点検可能な水槽でも排水ポンプの故障で汚水に水没した
事故
もあります。
 
 最後に不適切な配管材料による汚染がありますが、通常給水管に使用
してもよい管材が規定されているので、問題はありません。最近話題になっ た
のは、鉛管からの鉛の溶出がありますが、ほとんど使用されていないので、
心配する必要はないでしょう。



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